LINE@がメルマガに取って代わる!?
LINEが新たなコミュニケーションツールとして登場するまで、主なやり取りの手段はメールでした。それがここ数年で、メールからLINEへ移行しています。日本国内のLINEユーザーは、7,000万人以上。どの年代でも幅広く利用されています。また、企業向けにはLINE@と呼ばれる、ビジネス向けアカウントもリリースされています。
LINE@機能の1つにメッセージ機能があります。メッセージ機能では、事前に作成したメッセージを、友だちになってくれた方に一斉送信できる機能です。配信予約もできるので、週末前に割引やキャンペーン等のお得な情報を送り、集客につなげることもできます。その機能は、メルマガ取って代わるとも言われています。
そのためこれまでメルマガを利用してきた企業は、LINE@を使うのかメルマガを使うのかその選択を迫られています。そこで、この記事では、あなたがLINE@を使うべきかメルマガを利用するべきなのか、その判断ができる内容をお届けします。
LINE@とメルマガの違いを徹底比較
最初に、LINE@とメルマガの違いをわかり易く説明します。
LINE@の特徴
LINE@の特徴は、ユーザーとの距離が近いことです。その理由は、メッセージが「会話」をしているように見えること。そして、アイコンから個人をイメージできるからです。そのため、ユーザーとの信頼関係ができていれば、開封率もあがりとても強力なツールになります。しかし、信頼関係ができていなければ、すぐにブロックされてしまう可能性があります。
LINE@の長所
LINE@の一番の長所は、何と言っても開封率です。メルマガの開封率は通常約30%程度ですが、LINE@は約70%と言われています。メルマガの短所は、「届かない、開かれない、読まれない」と言われいますが、「開かれない」を見事にカバーしています。
また、メルマガと比べて「届かない」ということがありません。なぜなら、メールアドレスはいくつも作れますが、LINEアカウントは原則1つしか作れません。そのため、捨てアカウントというものが存在しないため、届かないということもありません。
登録もメールと比べるとアドレスを入力する必要はなく、QRコードを読み込むだけで簡単にできるため、ユーザー側の登録するハードルは低いと言えます。
LINE@の短所
LINE@の短所は、長文の文章には向いていないことです。メルマガに比べて長文で送られてくると、どうしても読む気にならなくなるという意見もよく聞きます。
また、良くも悪くもユーザーと企業との距離が近くなり、距離が近くなるぶん、目に留まりやすいので、ユーザー目線ではあまり頻繁にメッセージを送られるとめんどくさいと思われブロックされてしまうこともあります。
メルマガの特徴
メルマガの特徴は、ユーザーとの距離が遠いことです。LINEと比べると「会話」ではなく、「読む」という形に近いからです。そのため、商品の紹介からクロージングまでを1通のメールの中で完結できるので、高額商品を売ることも可能になります。(LINE@は長文に不向きですが、メッセージ機能と1:1機能を組み合わせることで高額商品の販売が可能になります)
メルマガの長所
メルマガのメリットは、個人情報を取得できる点です。メルマガ登録時に、名前や住所などの個人情報も一緒に取得できるのは大きなメリットです。メルマガだけでなく、DMを送ったり、リストをセグメントしてアプローチすることも可能にりまります。また、LINEをやらない人でもメールアドレスは持っているという人もいます。LINEとくらべると、企業との距離があるため、一応登録してみようという人も多いようです。
メルマガの短所
メルマガのデメリットは、開封率が低い・メールが届かない、読まれないという点です。LINE@とくらべると、開封率は半分以下になります。また、捨てアドレスと呼ばれる、登録用のアドレスを使用されることもあるため、いくらメールアドレスを取得しても意味がないこともあります。
LINE@プロモーション成功事例
元々メルマガ使っていた企業もLINE@へ切り替えています。そこで、メルマガからLINE@に切り替えて成功した事例を紹介します。
あるEC企業では、元々メールを主体にして商品のプロモーションを行なっていました。ですが、年々メールからの反応が下がって来ていることに悩んでいました。理由としては、メールが開封されず、メルマガで商品の案内を出しても、そもそも見てもらえない、といった状態になっていたからです。
そのため、プロモーションを行う媒体をメルマガからLINE@に変更しました。すると、
・新規のお問い合わせ数が3倍
・2年間で13万人のリスト(友達)獲得
・1通のメッセージで200万円の売り上げが何度も発生
といった成果を出しました。この事例の成功の大きな要因はLINE@の開封率の高さです。まずは見てもらう、ということが売上を作るための第一歩になります。
結局、開封率を高めることが重要
ここまで見ていただくと、LINE@とメルマガの違いや特徴がよくわかったのではないでしょうか。とはいえ、それぞれの違いや特徴がある一方で、共通して言えることもあります。それは、結局は開封率を高めることが重要ということです。
例えば、広告や売込みばかりしてくるメルマガを、あなたは受け取ったことはないでしょうか。そして、そういったメールが続くと、おそらくもう二度と目にしようと思わないはずです。
LINE@の場合もいくらメッセージを送っても、アカウントをブロックされたり、放置されてしまうと意味がありません。なので結局は、いかにユーザーに見て、読み続けてもらうか、といったことに尽きます。
開封率の高いメッセージを配信する方法
では、どうすれば開封率の高いメッセージを配信できるのか?
もっとも大切なのは、LINE@もメルマガもお客さまとの「信頼関係を構築する」ためのものという考え方をすることです。ということで、以下どのようなメッセージが開封率を高めるのか記載しています。
①役に立つ情報を届ける。売込みばかりにならない。
売込みばかりのメッセージは、ブロックされたり迷惑フォルダに振り分けされてしまいます。とは言え、企業として売り込みを全く行わないわけにもいきません。そんな時、参考にしてほしいのが「役立つ情報:売込み = 8:2」というバランスです。役立つ情報を送り信頼関係ができたら、初めて売込みが可能になります。ただし、売り込みを一度すると、また役立つ情報を送ることが必要になります。
②相手の興味・関心があることを送る
例えば、あなたは資格を取ろうと勉強しています。そんな時、たまたまネットで見かけたメルマガに登録しました。毎日送られてくるメルマガ。初めは意欲満々で、メルマガを見て勉強します。しかし、それが3日目、4日目となると意欲はどんどんなくなっていきます…。
つまり、お勉強ばかりのメッセージは読むのが苦になっていきます。そうではなく、読むのが苦にならない内容を送る必要があります。
結局、知っている人から送られてくるメッセージであれば、どんな内容でも見ようと思いますが、知らない人からのメッセージはどんなに良いことが書いてあっても見る気がしないですよね?
つまり常日頃から「信頼関係を構築する」ということを意識することができるかどうかが、メッセージの開封率につながります。
まとめ
最後に、LINE@とメルマガについてまとめます。それぞれの特徴から言えることは、LINE@はBtoC向け。メルマガはBtoB向けと位置づけるとよいと言えます。その理由は、LINE@はユーザーとの距離が近い、メルマガはユーザーとの距離が遠いからです。そのため、LINE@はショートメッセージで低単価の商品を売るのに向いており、メルマガは1通で高額商品を売るのに向いているとも考えられます。また、ファーストコンタクトはLINE@で行い、そこからメルマガに移行するという方法もあります。
とは言え、どちらも本質的には「信頼関係」を築けるかどうかがとても重要になってきます。どちらがいいということではなく、どちらがより信頼関係を築けるか?を意識して選んでみてはいかがでしょうか。