LINE@とは
LINE@は、ビジネスや情報発信に活用できる会社・事業者向けのLINEアカウントで、2012年に無料からサービスを利用できるようになりました(2015年からは個人でも利用できるようになりました)。
LINEは日本では7500万人が利用しており、10人中6人が毎日利用している状況です。しかも男女問わず、10代から50代以上の幅広い年代に利用されています。このように生活の一部に定着したLINEを通して、直接情報を届けることができるサービスがLINE@です。
LINE@は無料からアカウントを開設でき、クーポンなどの販促に必要な機能を手軽に利用できることから、コストへの不安も減らすことができます。
※LINE@の詳細については、こちらの記事もご覧ください。
LINE@はカスタマーサポートにも使える?
カスタマーサポートでは電話やメールを使うことが多いですが、最近ではLINE@をカスタマーサポートとして利用する店舗・企業も増えてきています。
店舗への連絡方法では「LINE」が「電話」と並び同率1位になり、74%のユーザーが、「LINE」で連絡できない店よりもできる店舗をよく利用するとのアンケート結果もあります(LINE@公式ブログより)。
では、電話やメールとLINE@ではカスタマーサポートという点で、どのような違いがあるのでしょうか?
ユーザーにとっては、確認方法が多いことは、その時の状況に合わせて選択できるので良いことです。その中でも、LINE@はユーザーにとっては普段から使い慣れたコミュニケーションツールになっており、いつでも気楽にやり取りができ、抵抗感なく利用してもらいやすくなります。
また、店舗・企業にとっても確実にメッセージを届け、こまめなやり取りで信頼関係も築くことができるのでユーザーとの距離を縮めることができます。そのため、今後カスタマーサポートにLINE@も利用する店舗・企業は増える可能性があります。
LINE@をカスタマーサポートで使うメリット
LINE@をカスタマーサポートで使う機能として、「自動応答」、「キーワード応答」と「チャット(1:1トーク)」があります。
自動応答/キーワード応答
「自動応答」とは、友だちになっているお客さんがトークで話しかけてきた際に、システムが自動的に返信する機能で、最大200個まで設定が可能で、ランダムに返信されます。「キーワード応答」は事前に設定したキーワードと完全に一致した場合に、特定のメッセージを自動で返信できます。
1つのキーワードに対して、最大5通返信内容を設定でき、テキストだけでなく画像やスタンプ、PRページやリサーチページも設定することができます。「自動応答」、「キーワード応答」を利用することで、「返信をすぐにしなければいけない」という不安から解放されます。またユーザーもすぐに返信がもらえるので満足度が上がり、店舗や企業に愛着を持ってもらうことができます。
チャット(1:1トーク)
「チャット(1:1トーク)」とは、友だちになっているお客さんと、トーク画面で個別にやり取りをする機能です。 店舗の予約受付や、商品やサービスに対する問い合わせ応対が可能となります。キャンセルや時間変更も、使い慣れているLINEからであれば電話に比べて連絡を入れる抵抗感が少なく、店舗側にとっても急な変更にも対応しやすくなります。
商品やサービスに対する問い合わせでは画像を送ることができるので、文章での説明が難しい場合でも、一目で確認してもらえて、より早く、具体的なやり取りをすることができます。新規の見込み客なのか既存のお客さんなのかも踏まえて、一人一人にあった返信をして、適切に応対することもできます。
そのため、店舗・企業でのCRM(顧客関係管理)にも役立てることも可能になります。さらに、LINEの特性を生かしたテンポの良いスムーズなやり取りにより、素早く解決することができます。その結果、お客さんの満足度が向上し、商品・サービスも継続的に購入してもらえるようになりLTV(顧客生涯価値)を高めることも可能になります。
デメリットはメリットの先に存在している!?
LINE@はお客さんが普段から使い慣れているLINEの特性上、新規の見込み客からも既存のお客さんからも問い合わせが増える可能性があります。
しかし、「自動応答」は定型文を送る一次対応までしかできませんし、ランダムに返信されてしまいます。「キーワード応答」は、キーワードが完全一致した場合のみしか返信することができません。そのため、お客さんが欲しい情報となるキーワードをあらかじめ伝えるなどの工夫が必要になってきます。
「チャット(1:1トーク)」では、スタッフ全員が内容を確認できますが、同じタイミングで複数人が見ることができません。そのため、カスタマーサポートへの問い合わせが多くても一人の担当者しか応対ができず、誰が対応するのかをあらかじめ決めておかないと、返信のもれが出てくることがあります。さらに、LINE@は電話やメールに比べて気軽に問い合わせが来やすいので、その都度返信対応がしなければいけなくなり、本来の業務ができない、進まないとイライラしてしまうスタッフが増える可能性があります。
これらの問題に対応するカスタマーサポートの仕組みを作っておかないと、お客さんとの信頼関係が崩れたり、スタッフが業務に負担を感じてストレスが溜まってしまう可能性があります。
LINEのカスタマーサポートに特化した「カスタマーコネクト」
カスタマーコネクトとはコンタクトセンターがLINEを介して、AIや有人によるチャット対応や音声通話対応などをシームレスに行い、状況やニーズに応じた適切なカスタマーサポートを実現するサービスです。
カスタマーコネクトを導入すると、AIおよび有人によるチャットサポートによる対応効率の向上、FAQ対応による対応母数の削減、それらによる人件費・通信費などコストの削減、問い合わせ待ち時間削減などによるユーザー満足度の向上など、多面的な効果が期待できます。
カスタマーコネクトをカスタマーサポートとして利用できる、以下の機能があります。
・Auto Reply
お客さんからの問い合わせに対してFAQベースの自動回答ですぐに解決します。事前に用意したFAQからAIが自動で返信し、自己解決を促進するので本来の業務に集中することができます。
・Manual Reply
文字だけでなく画像やスタンプも使うことができ伝わりやすくなり、満足度も上げることができます。また電話と比べて作業効率が上がり、応対ストレスを減らすことができます。
・LINE to Call
公衆電話網を使わないIP電話で低コストの無料通話を提供できるので経費を抑えることができます。ウェブサイトに設置したボタンやリンクからお客さんが無料で通話できるので気軽に問い合わせをしてもらうことができます。海外からもクリックだけで電話ができるので外国人の利用者の満足度も上げることができます。
・Call to LINE
電話番号からLINEアカウントを探して自動音声応答やオペレーターからメッセージを送信できるのでLINEで関係性を構築することができます。自動音声応答の待ち時間などを削減できるのでお客さんの待たされる時のイライラを解消することができます。オペレーターから手動での送信も可能なので、細かな内容にも丁寧に対応することができ、お客さんの満足度を上げることができます。
カスタマーコネクトの利用にあたって、
①「LINEパートナー登録サイト」からの申し込み
②「販売・運営パートナー」経由での申し込み
の2つがあります。
料金プランは、販売・運営パートナーやサービスの組み合わせによって金額の変動があるため、ウェブ上では公開されていません。そのため、販売・運営パートナーへ直接の問い合わせをする必要があります。
LINE@のチャット(1:1トーク)はチームで共有管理できる!?
カスタマーコネクトはカスタマーサポート向けのサービスではありますが、導入には1つごとの機能で導入費用がかかります。さらに1つの機能を導入するだけで、少なくとも十数万円~二十数万円かかります。大企業やLINEでのカスタマーサポートを本格導入を検討している以外は、導入コストのハードルは低くありません。
また、カスタマーコネクトを導入する場合「チャット(1:1トーク)」を中心に使う事が多くなると思います。しかしカスタマーコネクトもLINE@もカスタマーサポートとして「チャット(1:1トーク)」を使う際、チームで共有管理ができない設計となっているため、
・二重返信や返信漏れがある。
・誰がどこまで対応しているのか、対応状況がわからない。
・問い合わせを複数人で共有できない。
・他のスタッフに引き継ぎできない。
などの運用上の悩みがあります。
これらの悩みや問題を解決する一つに「リピートライン」があります。
リピートラインは、LINE@のAPIを利用して“問い合わせからの成約率アップ”やカスタマーサポートによる“電話やメールでの顧客応対コスト削減”を実現を目指しています。
リピートライン 3つの特徴
①チームで連携したチャット(1:1トーク)の共有・管理
お客様から届いた問い合わせ内容をチームで確認・共有・管理をしながら、メッセージごとに担当者を設定をすることができるので、「自分が対応した方がいいのだろうか?」といった問い合わせ業務の不安を減らすことができます。
さらにLINE@では出来なかった問い合せ状況を「未対応」「対応中」「対応完了」などステータス管理することができるので、メッセージを確認しながら対応すべきかどうかを探さないといけないストレスと煩わしさから解放されます。
②チャットシナリオで自動応対
同じような問い合わせ内容には自動返信できるため、返信内容を考えないといけないイライラ、プレッシャーから解放されます。また、選択式の自動応対により、事前に問い合わせの内容を明確にすることも可能できるので、何度も往復するやり取りの応対工数を削減できます。
③セグメント配信
自由に設定できる顧客タグへのセグメント配信により、お客さんに合わせた最適なメッセージをその都度配信することができるのでお客さんとの距離を縮めて信頼関係を築きやすくなります。顧客情報を編集できるので顧客満足度を向上させるためのCRMに役立てることができます。
また、セグメント配信に向けたメッセージをテンプレート登録することで、反応の高いメッセージを適切な顧客へ簡単に呼び出し配信することができます。またテンプレート管理は、カスタマーサポートへ問い合わせが多い内容に対して定型文を保存できるため、カスタマー経験の浅いスタッフでも使うことができます。
まとめ
LINE@は手軽に導入できますが、カスタマーサポートへの問い合わせが急に増えた場合に対応が難しくなり、本来の業務ができなくなような悩みを抱えることがあります。
LINE@でのカスタマーサポートで上手に使うために、問い合わせへの柔軟な対応や、本来の業務に集中する環境を作る上でもリピートラインのようなシステムの導入も検討する必要があると思います。