最近はLINEやFacebook、chatwork、メッセンジャーなど、連絡手段は多様化しています。しかし、ビジネスシーンにおいては、「メール」が活躍する場面が多くあります。むしろ「メール」は、現役でビジネスのコミュニケーション手段として定着しています。そのため、いかに自分にとって最適なメール管理ソフトを利用しているかが、業務を効率良く進めるためにも重要な要素と言えるのではないでしょうか。
メール管理ソフトに関して、日本ビジネスメール協会が「ビジネスメールの実態調査」を定期的に行っています。この実態調査に結果を見ると、ビジネス上で利用しているメールソフトのシェアは「Gmail」(39.93%)、「Outlook」(30.80%)、「Yahoo!メール」 (10.75%)、「Thunderbird」(10.17%)の順で多いようです。GmailとOutlookが多くのシェアを取っていることが分かります。そして、GmailはWebメールであり、Outlookはメールクライアントソフトです。同じメールソフトと言っても用途が違ってきます。今回はビジネスで良く利用されているメールソフトとその特徴について紹介していきます。
WEBメールとメールクライアント
メールソフトにも種類があります。大枠でいうとWebメールとメールクライアント。先に挙げたGmailとYahooメールはWebメールにあたります。Webメールはインターネット上でログインをし利用するメールソフトです。外出先で利用できるため便利です。インターネットを利用できれば、デバイスはパソコンである必要はないので、移動中スマホでメールを確認することもできます。デメリットとしては、使用できる容量に制限があるところ。とはいえ、例えばGmailは無料でも15GBの利用ができるため、それほどのデメリットとはいえません。
一方、メールクライアントは、パソコン上で利用することがメインのメールソフトで、OutlookやThunderbirdがそれにあたります。ソフトがインストールされたデバイス上で利用するため、移動向けよりも、社内の固定PCでの使用が多いとおもいます。Webメールと違い、容量を機にする必要がないところとオフラインでもメールの作成ができる点はメリットです。
どちらがいいとは一概に言えません。使用環境によって違ってくるでしょう。外出が多いようであれば、Webメールの方が使い勝手が良いと感じるでしょう。
今回はそれぞれのメール管理ソフトの特徴について見ていきたいと思います。
Gmail(Webメール)
ストレージが15GB
GmailはGoogleが提供する無料メールサービスで、世界中で圧倒的なシェアを誇ります。ウェブメールであるため、外出先でもチェックができます。また、無料サービスであるにもかかわらず、ストレージが15GBと大容量である点が魅力的です。
別名アドレス
GmailのユニークなGmailのアドレスに「+任意の文字列」を付加することで、受信用アドレスとして使用できる「別名アドレス」という機能があるところ。たとえば、abc@gmail.comというアドレスにabc+business@gmail.comとしても有効になる。
アーカイブ
他にも既読のメールの処理方法として、削除の他に「アーカイブ」という手段がある。これは、日本語に訳すと「書庫」となるが、つまりは受信トレイからは見えなくなるものの、削除しているのではなく保存処理をしている。メールの処理で、「削除」した後で、やっぱり必要だった、と後悔しないためにもGmailでは「アーカイブ」処理を推奨している。
ラベル
フォルダに似た機能を果たすのが、「ラベル」。Gmailではこのラベルによって、メールの振り分けが行われる。フォルダとの違いは、一つのメールに複数のラベルをつけることができる点。そうすることで、どちらのラベルでも検索ができる。
スレッド
Gmailのメール表示として「スレッド」形式がある。メールのやり取りをスレッドでまとまって表示するため、関連性が把握しやすい。
Gmailの主な機能
ストレージ |
無料で15GBまで使える |
アーカイブ |
既読メールを削除ではなく保存処理できる |
ラベル |
フォルダと違いラベルで複数の振り分けが可能 |
スレッド表示 |
メールのやり取りをスレッド表示できるので見やすい |
Outlook(メールクライアント)
実は業務管理ソフト。
outlookはメールソフトのイメージが強い方が多いかもしれませんが、実はビジネスにおける業務管理を一元化するという目的で作られたソフトです。そのため、スケジュール管理機能や連絡先、業務管理やメモ帳機能などが備わっています。また、ファイル共有やスカイプ通話など、ミーティングもできるなど、他のソフトにはない大きな特徴があります。ビジネスで必要な業務がほぼOutlook内で完結できるようになっている点が魅力です。
クラウドでのファイル共有
Microsoftのオンラインストレージサービスであるonedriveを通じて、outlookの中からファイル共有が行えます。画面を切り替える必要がなく、業務の効率化が図れます。
グループによる共同作業やSkype通話
チーム作業やミーティングなどグループによる作業が可能です。またSkypeによるリアルタイム通話にも対応しているなど、Outlookの中で様々な業務が追行できます。
Outlookの主な機能
スケジュール管理 |
予定表の管理機能があり、グループで共有できる |
クラウドとの連携 |
OneDriveとの連携でファイルの共有が可能 |
グループ作成機能 |
グループを作成することで、作業の共有やスカイプ連携で通話ができる。 |
Yahoo!メール(Webメール)
メールボックスは10GB
Yahoo!メールはYahoo!が提供する無料メールサービス。Gmail同様Webメールのため外出先での利用もできる。無料で使用できる容量は10GBでプレミアム会員になると容量無制限で利用出来る。
セーフティーアドレス
Gmailの別名アドレスに近いが、セーフティーアドレスと呼ばれる迷惑メール対策アドレスが10個まで取得できる。任意の文字列(△△△)で設定したセーフティーアドレスは、メインのアドレスABC@yahoo.oc.jpに対して、ABC-△△△@yahoo.co.jpのように設定される。
迷惑メールフィルター
スパムを自動でフィルタリングしてくれる機能があり、オプションでさらに強力な迷惑メールフィルタープラスを利用することもできる。HTMLメールの画像を非常時にする「イメージブロック」機能もあり、セキュリティー面に力を入れていることがうかがえる。
Yahoo!メールの主な機能
メールボックス |
無料で10GB。プレミアム会員は無制限 |
セーフティーアドレス |
最大10個までセーフティーアドレスを取得できる |
迷惑メールフィルター |
スパムの自動フィルタリング機能がある。 |
Thunderbird(メールクライアント)
カスタマイズが楽しめるインターフェイス
personasというテーマでThunderbirdのデザインを変更できる機能があります。
ファッションや映画、スポーツなど豊富なデザインから自分用にカスタマイズし楽しむことができる点がユニークです。テーマによってはアイコンの変更もできます。
添付ファイルのつけ忘れ防止機能
メール本文に添付などのワードがある場合に、実際に添付ファイルがされていない場合に添付を促す機能があります。そのため、添付忘れを防ぐことができます。
タブ表示機能
ウェブブラウザーのように、メールをタブで表示。複数のメッセージを一度に開いて素早く切り替えてみることができます。
メッセージの検索機能
フォルダー内にあるメッセージをフィルター機能を使って絞り込み検索が可能です。そのため、目的のメールを素早く見つけることができます。検索結果も別タブで表示されるので複数のメッセージとの行き来もしやすい特徴があります。
アーカイブ
Gmailと同じようにメッセージを削除せずに受信トレイからアーカイブ(書庫)に移すことができます。
学習型迷惑メールフィルター
新着のメールを解析し、内容を学習していくので迷惑メール対策が常に強化されます。
フィッシン詐欺警告機能もあり、セキュリティー面では優秀です。
Thunderbirdの主な機能
カスタマイズ性 |
インターフェースを自由にカスタマイズできる |
添付ファイル忘れ防止 |
本文に添付問いうワードがあると送信前に添付を促すメッセージが表示される |
タブ表示機能 |
インタネットブラウザのようにタブ表示ができるので、一度に複数のメールを開くことができる |
メッセージ検査 |
フィルター機能を絞りこみ検索ができることと、検索結果が別タブで表示されるので見やすい。 |
アーカイブ |
受信トレイからのメッセージ整理が、削除以外に書庫へ保存するアーカイブ機能がある。 |
迷惑メール対策 |
学習型の迷惑メールフィルターを搭載。フィッシング詐欺警告機能もありセキュリティー面は万全。 |
まとめ
いかがだったでしょうか?メール管理ソフトもそれぞれ特徴が違います。自分のビジネススタイルから、どのメールソフトが最適かを吟味してみてください。
社内でのメール共有や複数人でのメール管理が目的なら、「メール共有システム」を検討してみるのもいいかもしれません。「メール共有システム」については、各システムの特徴を紹介しているこちらもご確認ください。