2018年の6月、「LINE CONFERENCE2018」で、2019年の春からLINE@が「LINE公式アカウント」に統合されるとの発表がありました。
LINE@を導入して、友だち数も増え、集客もできるようになってきた方にとって
「LINE公式アカウントに統合されたら何が変わるの?」
「今のLINE@は使えなくなるの?」
「費用はどれくらいかかるの?」
など不安になることもあると思います。
LINE公式アカウントへの統合後も、現在使用しているアカウントはそのまま利用できます。また、有料プランでしか利用できなかったメニューもフリープランから利用できるようになります。
そのためLINE公式アカウントへ移行する手続きだけすれば大丈夫です。
今回、LINE公式アカウントへの統合後の変更点とできること・できないことついてお伝えします。
現在のLINE公式アカウントとLINE@について
現行のLINE公式アカウント、LINE@とも機能面では大きな差はありませんが、LINE公式アカウントはプロモーションスタンプが使えることが大きな違いと言えます。
LINE公式アカウントは初期費用が800万円~、費用が月額250万円~と費用が高く、幅広い認知やプロモーションが必要な大企業向けという位置付けとなっています。
LINE@は無料から個人でもアカウント作成することができ気軽に運用できるため、利用者も増えてきました。「フリープラン」、「ベーシックプラン」、「プロプラン」があり、フリープランでは無料で利用できる反面、メニューの利用制限がありました。
LINE@は既存顧客との関係性を作り、集客を目的とする中小企業向けという位置付けになっています。
LINE@からLINE公式アカウントへ統合後の料金プランについて
LINE公式アカウント統合後は、「フリープラン」、「ライトプラン」、「スタンダードプラン」の3つになります。
統合後は友だち数や、プランに応じた機能差や制限はなくなり、メッセージの配信通数に応じた従量課金プランになりました。
フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
---|---|---|---|
月額固定費 | 無料 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ数 | 1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
追加メッセージ従量料金 | 不可 | 5円/通 | 〜3円/通 |
スタンダードプランの追加メッセージは多ければ多いほど1通の単価が安くなるように設定されています。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
料金プランはアップグレードだけでなく、ダウングレードも月単位で対応可能となり、利用状況に応じてプランの変更ができるようになりました。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
LINE公式アカウントへ統合後のプランについて
統合後のLINE公式アカウントは3種類に分かれ「基本機能」、「各便利機能」、「オプション機能」で構成されます。
アカウントについて
「プレミアムアカウント」、「認証アカウント」、「未承認アカウント」の3つになります。それぞれ簡単に説明します。
・ プレミアムアカウント
認証済アカウントのうち、特に優良なアカウントは特別な審査を経て自動付与されます(認定基準は公表されていません)。
・ 認証アカウント
審査を通過することで、カウントバッジが付与され、LINEアプリ内での検索結果にも露出されるようになります。
・ 未承認アカウント
個人、法人を問わず、誰でも取得可能なアカウントになります。基本機能は認証済みアカウントと変わらず、有料プランへの変更やプレミアムIDの購入も可能です。
統合後の基本機能について
・ メッセージ機能
これまで同様で、LINE公式アカウントを友だち登録をしたユーザーへメッセージを送ることができます。
LINE公式アカウント統合後の違いは、現在「1通=ターゲットリーチ1人へ送るメッセージの1吹き出し」で、1回のメッセージ配信・最大3吹き出し(3通)まで送信可能でした。
統合後は、「1通=ターゲットリーチ1人へ1回のメッセージ配信」で、1回に送信するメッセージの吹き出し数に関わらず「1回=1通」となりました。1回のメッセージ配信で最大3吹き出しまで可能です。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
・ タイムライン投稿
現在フリープランでは月に4通までと制限がありましたが、LINE公式アカウントの統合後はフリープランでも無制限に利用できるようになりました。
・ チャット機能
現在のLINE公式アカウントでは1:1トークは利用できませんでしたが、統合後はLINE公式アカウントでも利用可能となりました。
便利機能について
現在のLINE@では「リッチメニュー」「リッチメッセージ」はフリープラン、「リッチビデオメッセージ」や「友だちの属性表示」、「ターゲティングメッセージ」はフリープランとベーシックプランで利用できませんでした。
LINE公式アカウントの統合後はこれらすべてのメニューがフリープランから利用できるようになりました。
機能の詳細は以下よりご確認頂けます。
出典:LINE@公式ブログ
統合後のオプション機能について
オプションには様々な機能がありますが、別途申し込みが必要で、審査によっては利用できない場合があります。
・ LINEプロモーションスタンプ
スタンプをユーザーに無料で配布できるサービスです。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
・ LINEスポンサードエフェクト
LINEのビデオ通話やトークルームカメラなどで、ユーザーの顔や表情を認識して、コミュニケーションを行える機能です。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
・ Messaging API
LINEの友だちになっているユーザーに対して、最適なメッセージの送信や双方向のコミュニケーションを行うことができます。APIの利用はシステムの自社開発以外にパートナー企業が提供するツールを導入することも可能です。
出典:LINE公式アカウント2018年12月~2019年3月媒体資料
・ LINEチャットAPI/コールAPI
LINEチャットAPIでは、FAQベースのAIを用いた自動回答や画像やスタンプでユーザーと円滑にコミュニケーションを取ることができます。
LINEコールAPIでは、公衆電話網を使わないIP電話で低コストの無料通話を提供できます。
・ LINEオーディエンスマッチ
ID連携していない自社アカウントの友だちに対して、広告主が保有する顧客情報を利用したメッセージ配信を行うことができます。
・ LINE Beacon
お店などに設置されたビーコン(Blue tooth発信機)から配信されるクーポンやセール情報などのコンテンツを公式アカウントを経由してLINEで配信できるサービスです。
プレミアムIDについて
今までは、初年度年間2,592円(税込み)、2年目以降1,296円(税込み)でしたが、統合後は、月額108円(税込み)で希望の文字列でIDを取得することができるようになりました。
概 要 | Basic ID | プレミアムID |
---|---|---|
月額料金 | 0円 | 108円(税込み) |
フォーマット | @+3桁英字+4桁数字+1桁英字(ランダム) | @+指定文字列(@を除き18字以内、半角英数字と「.」「_」「-」の記号のみ利用可能 |
内 容 | LINE公式アカウント開設時に自動発行 | プレミアムIDの費用をお支払いにより取得可能 |
備 考 | ランダムな英数字の組み合わせ | 重複するIDの取得不可 |
新しいLINE公式アカウントへいつから移行されるのか?
サービス統合が始まる2019年春から移行期限である2019年夏頃までの所定の期間内に、移行を行う必要があります。
LINE@を手続き変更せずにそのままにしていたらどうなる?
2019年の夏までに新プランに移行されるので、現在のLINE@のプランを利用し続けることはできません。
現在のアカウントはそのまま利用できるので
・ 移行費用がかかる
・ 友だちが引き継がれない
・ ランダムIDが変わる
・ 認証済みアカウントの場合、審査が改めて必要
ということはありません。
まとめ
LINE公式アカウントへの統合後の変更点とできること・できないことについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
LINE@のフリープランで利用している方にとっては、今まで有料で利用できなかったメニューが利用できるようになるので、ぜひ積極的に活用して集客などに生かしていただければと思います。
LINE@を新しいLINE公式アカウントへの移行後もスムーズに活用するための参考にして頂ければと思います。